PFC-FDとは

患者様ご本人の血液を採取し、遠心分離機にかけるなどして抽出された血小板をPRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿療法)と言います。血小板には、損傷した組織の修復や再生を促すとされる成長因子が含まれます。そのため、同成分を患部に注入していくことで、ケガ(傷)の修復期間が早まったり、治りにくかった部位において治癒に至るまでの過程が再び活性化されたり、痛みや炎症を抑えるといったことが可能になります。

PFC-FDというのは、PRPをさらに濃縮させたもので、Platelet-derived Factor Concentrate(「血小板由来因子濃縮液)の略称がPFCになります。PFCは、PRPをさらに加工しているので、成長因子の濃度はより高いものになります。また、注射後の痛みについてもPRPよりも少ないとされています。このほか、保存性を高めるために凍結乾燥、いわゆるフリーズドライ化しているのも特徴で、長期保存(約6ヵ月程度)が可能です。したがって、保存期間内であれば、いつでも同療法による治療が受けられるという利点があります。

PFC-FD療法を用いた治療が有効とされる方

PFC-FDは、下記に挙げるように、慢性疾患からプロスポーツ選手のケガまで幅広く活用されています。

  • 変形性関節症(膝、肘、手関節)の患者様
  • 膝の痛みが強く、ヒアルロン酸注射を長期間使用している
  • スポーツ外傷による靱帯損傷(膝、肘、足首)
  • 筋肉や腱の炎症を改善したい方 など

治療の流れ

まず問診や診察を行い、その後に採血(約50ml採取)となります。採取した血液は外部機関にて、検査、加工します。検査内容については感染症検査(HIV、HBV、HCV、梅毒、HTLV-1)となります。(感染症が陽性の場合は、治療は中止になります。施術中止の際は、採血料以外を全額返金致します。)
問題がなければPFC-FDの作製となりますが、3週間程度の期間を要します。作製後に施術となりますが、その際はフリーズドライ化しているPFC-FDを溶解してから患部に注射していきます。施術後の注意点としては、注射部位に痛みや腫れがみられることがあります。ただ多くは、数日程度で治まるようになります。(使用する血液成分は、患者様ご自身のものでもあるので、アレルギー反応のリスクは限りなく低いとされています。)

PFC-FD療法は、ご自身の治癒力に大きく頼ることになりますので、効果の程度は各々の患者様で異なります。また、PRP療法と同様に保険診療の適応外となりますので、費用は全額自己負担となります。

PFC-FDの料金(税込)
  PFC-FD PFC-FD2.0
採血料 15,000円
施術料 140,000円 160,000円
合計 155,000円 175,000円