骨粗しょう症外来とは

主に骨粗しょう症の患者様や同疾患が疑われる方を対象とした外来になります。

同疾患は、骨量(骨全体に含まれるミネラルの量)が減少し、それに伴って骨が脆弱化し(骨の中身がスカスカ)、骨折しやすくなる病気です。日本では、骨粗しょう症の方が1,000万人以上いるのではないかといわれています。

骨粗しょう症は、大きく2つのタイプに分けられます。ひとつは原発性骨粗しょう症です。これは、病気など特定できる原因がないとされるもので、主に加齢や閉経、日頃の生活習慣(運動不足、無理なダイエットによる栄養不足 等)などをきっかけに発症するタイプです。これが全骨粗しょう症患者様の多くを占めるともいわれています。もうひとつは続発性骨粗しょう症で、糖尿病、甲状腺機能亢進症や副甲状腺機能亢進症等による内分泌性や代謝性の疾患をはじめ、慢性腎臓病、関節リウマチなどの病気や薬剤の影響により発症します。

主な症状ですが、骨量が低下することで何らかの自覚症状が現れるということはありません。しかし、体の重みに脊椎(背骨)が耐えられなくなると圧迫骨折が起き、腰痛や背部痛、身長が縮む等の症状が現れることがあります。多くは、転倒により容易に骨折することで骨そしょう症に気づくということが多いです。なお骨粗しょう症の発症によって骨折しやすい箇所は、脊椎(背骨)、大腿骨近位部(太ももの付け根)、手首、腕の付け根、肋骨、骨盤、などです。

検査について

骨粗しょう症の診断をつける検査として、当院では骨密度(単位当たりの骨量)を測定し、発症の有無を調べる検査(骨密度測定)を行います。なお測定法には種類がいくつかありますが、当院ではDXA(2種類の異なるX線を2つの部位(主に腰椎と大腿骨)に向けて照射し、骨密度を測定する方法)による測定法になります。
その結果、①YAM値(20~44歳の若年成人の骨密度の平均値)が70%未満である方、②軽い転倒による骨折経験があって、YAM値が80%未満の方は、骨粗しょう症と診断されます。
骨密度測定(DXA)以外では、背骨の圧迫骨折等を確認するためのX線撮影、骨粗しょう症の原因とされる基礎疾患の有無を調べる血液検査などを行うこともあります。

治療について

骨粗しょう症と診断されると速やかに治療の開始となります。同疾患は骨の生活習慣病とも呼ばれる病気のため、まずはライフスタイルを見直します。食事面では、カルシウムやカルシウムの吸収を促進させるビタミンD、カルシウムを体外へと排出するのを抑制する効果のあるビタミンKを多く含む食品を摂取していきます。また骨を丈夫にさせるには、程よく負荷をかけることも必要なので運動も取り入れます。内容としては中強度(息がやや弾む程度)の有酸素運動(ウォーキングなら1日30分以上)を継続的に行います。また転倒防止のための筋力トレーニングや体幹を鍛えるといったことも大切です。

生活習慣の改善と併行して薬物療法も行います。この場合、骨の新陳代謝による破骨細胞の働きを抑える働きをする骨吸収抑制薬(ビスホスホネート、SERM 等)をはじめ、新しい骨を作る働きをする骨芽細胞を活性化させる骨形成促進薬(デリパラチド 等)、腸管からのカルシウム吸収を促進させる骨代謝調整薬(活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤)があります。患者様がどのタイプにあたるかを医師が総合的に判断し、適切とされるお薬や運動療法を処方していきます。