ロコモティブシンドロームとは、運動器の障害によって移動機能が低下した状態を指します。「運動器症候群」とも呼ばれ、ロコモと略されることもあります。英語で移動することをロコモーション(locomotion)といい、移動するための能力があることをロコモティブ(locomotive)ということから名付けられたものです。
ロコモは2007年に日本整形外科学会が提唱した概念で、骨・関節・筋肉・神経などで構成される運動器の障害によって、身体能力(移動機能)が低下した状態です。これは「立つ」「歩く」といった機能が低下し、将来的に介護が必要となるリスクが高まった状態とも言えます。厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によると、要支援・要介護になった原因のトップは、運動器の障害による転倒、骨折、関節の病気などです。
ロコモの原因としては、大きく分けて「関節、骨、筋肉など運動器の疾患」と、「加齢に伴う運動器の機能低下」があげられます。
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これらの要因が単独、または複合的に作用することで、立つ、歩くなどのためのバランス感覚や、指先の動き、運動速度、反応時間など様々な動作や作業をするための機能が衰えていきます。すると次第にトイレや着替え、入浴といった日常生活にも支障が出て、介助が必要になってしまう場合もあります。
ロコモの状態になると転倒のリスクも高まり、外出することが苦痛になり、家に籠るようになります。これが運動機能をさらに低下させるという、悪循環に陥ってしまいます。運動器の機能低下を防ぐことは、健康寿命を延ばすことにもつながるので、非常に重要です。
都市部などでは便利な移動手段が多いため、日常生活に支障を感じていないことも少なくありませんが、すでにロコモになっていたり、機能低下が進行していたりするケースも多くみられます。とくに加齢でいつの間にか運動機能が低下している場合は、なかなかロコモに気づかない場合もあります。健康寿命を引き延ばすためにも、一度、ご自分のロコモ度をチェックしてみるのも良いでしょう。
ロコモかどうかは、「ロコモ度テスト」で判定します。 ロコモ度テストは、以下の3つのテストから構成されています。
これらのテスト結果から、ロコモ度1 (移動機能の低下が始まっている状態)、ロコモ度2 (移動機能の低下が進行している状態)、ロコモ度3 (移動機能の低下がさらに進行し、社会参加に支障をきたしている状態) に分類されます。
このほか、7つの項目で運動器の衰えをチェックできる簡易的な「ロコチェック」も利用できます。これは、以下の項目のうち、1つでも当てはまればロコモの可能性があるとされるものです。
ロコモと判定された場合、原因となる運動器の疾患があれば、まずその治療を行うことが重要です。骨粗鬆症やサルコペニアでは、症状を伴わない場合もあるため注意が必要です。さらに状態に合わせ、運動療法を行っていくことが大切です。運動療法の例としては、筋力やバランス能力を高めるための「スクワット」と「開眼片脚立ち」などがあります。
スクワットは、立った姿勢から腰を引きながら膝を曲げていき、膝が90度曲がったところで再びゆっくり立ち上がる動作を行います。また開眼片脚立ちでは、目を開けたまま床につかない程度に片脚を上げる動作です。
これらの動作を毎日数回、繰り返していきますが、運動器に疾患のある場合は悪化したり、転倒したりするリスクがあるため、無理をせず、必ず医師の指示に従って行うようにしましょう。また、ロコモでは肥満などのメタボリックシンドロームを併発しやすいため、運動だけでなく栄養管理など、生活習慣病の予防・治療も行うことが重要です。
ロコモティブシンドロームは、回復が可能なものです。運動器の疾患があれば、それをきちんと治療し、リハビリテーションなどで機能改善を図ることで、要介護状態になることを回避し、より健康寿命を延ばすことができます。まずは一度、ロコモアドバイスドクターの在籍する当院にお越しいただき、気軽にご相談下さい。
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整形外科、リハビリテーション科、
スポーツ整形外科、骨粗しょう症外来
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